10話:比企谷八幡は職員室に呼ばれる運命にある【捻デレボッチ主義の教室へ・よう実ss】
こちらはようこそ実力至上主義の教室への二次小説です。長編になります。
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9話:終わりは突然やってくる【捻デレボッチ主義の教室へ・よう実ss】
~綾小路視点~
阿鼻叫喚とはこのことか。これが政府の作った優秀な人材を育成する学校の生徒なのかと入学時にはあきれていたが、なるほどクラス分けか。一般的な外部の学習塾などでは学力順で授業クラスが分けられることはまあまああるらしいからな。
おそらくここにいるほとんどのやつはさっき茶柱が言った「お前らが赤点を取らずに乗り切る方法はあると確信している」について疑問にも思っていないんだろうな。比企谷以外はな。高円寺はどうかって?あいつの場合は興味がないだろうから論外だな。
茶柱先生が出ていったあとはポイントがないだの、ゲームを買ってくれ(山内)だのやかましい。
あと山内、比企谷に2万で売ろうとしたのに俺には2万2千で売ろうとはいい度胸だな。
その比企谷だが、ポイントがもらえないと分かったのに落ち着いてる(隣の悪魔は別だが)、ここ一ヶ月昼休みや授業の合間に話したりしていると、こいつはなかなか面白い奴だと結論付けられる。知識が豊富でウィットに富んでいる。少々暗いのが玉に瑕、いや玉に致命傷だがクラスで一番仲のいい友達になれた?のではないかと思う。
山内も諦め、放課後平田からの話し合いの誘いも断ったところで
『1年Dクラスの綾小路くん、比企谷くん。担任の茶柱先生がお呼びです。職員室まで来てください』
嫌な放送に思わず比企谷に目を合わせると、
「綾小路お前なんかしたのか?」
「そりゃこっちのセリフだ、俺ほど普通の男はいないと思うが」
「それは間違いないが、ホントに普通の奴は悪魔と関わらないはずだぞ」チラッ
「あら、私の方を見て悪魔とは、覚悟はできているんでしょうね」
「べ、別に堀北のことを悪魔って言った訳じゃないぞ」
こいつら意外と仲いいんだよな、こう会話のキャッチボールというかドッヂボールというか。
「比企谷、早く職員室に行ったほうが良くないか」
仕方ない、助け舟を出してやろう。
俺もせっかく自由になったのにいきなり問題は起こしたくないしな。
何かやらかしたんじゃないかというクラスからの重い視線を浴びながら教室をあとにした。
~比企谷視点~
ふう、綾小路のおかげで助かったぜ、にしてもこいつ本当に表情変わらねえなクラスの目すごかったぞ。
俺なんか胃に穴が開くどころか胃が無くなっちゃいそう。
職員室ってなんか入りにくいんだよなあ…
こう夜中に起きて最中食べるくらいドキドキしちゃう、はいそれは背徳感ですね。悪いことは何もしていない、してないよね。
「失礼します、茶柱先生に呼ばれて来たんですが」
綾小路かっくいいー、てことでこのまま任せます。
「茶柱先生は今いないよ、私は星之宮知恵って言います。君たち1年Dクラスでしょ」
「そうです、先生がいないのであれば廊下で待たせてもらいます」
「もー、そんな遠慮しなくていいのに、二人はなんて言うの?」
「綾小路です」
「比企谷っす」
「綾小路くんかっこいいねぇ、クラスでモテるでしょ、比企谷くんも顔整ってるしね、まあ目がちょっとあれだけど」
そこまで言うんだったらはっきり言ってくれていいんですよ、お姉さん。
「実はね、茶柱先生とは高校の同級生で、サエちゃん、チエちゃんって呼び合うくらい仲良かったのよ」
やべー、その情報超いらない、もうアベノマスクくらいいらない、一世帯2つとかまじ焼け石に水。
「あっ、もしかして疑ってるな〜、実はサエちゃんってね、痛っ」
「何をしている星之宮」
「嫌だなあ、サエちゃんが来る間相手してただけだよ〜」
「ならもう、用はないな。ここじゃなんだ綾小路、比企谷生活指導室まで来てもらおうか」
あえて嫌な顔をしながらついていくと、星之宮先生も笑顔で付いてきた。
なにしてんのこの人。
「お前はついてくるな」
「冷た〜い、サエちゃんって個人指導とかしないタイプじゃない?なのに、あいうえお順での綾小路くんだけじゃなく比企谷くんも呼ぶなんて、、、もしかして下剋上でも狙ってるんじゃないのぉ」
下剋上?Bクラスの星之宮先生が言うってことは茶柱先生がAクラスを目指してるってことになるが、
「無理に決まってるだろ」
その後、ピンク髪の女子生徒が来たことにより星之宮先生を引き離すことができた。
胸が大きかったことを報告しておく。
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